うちの猫には、ある“戦略”がある。
それは──ゴロン。
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まず、愛猫は構ってほしい時にいきなり寝転がるのではなく、
一度、首を傾げる。
まるでこう言っているみたいに。
「今から可愛くゴロンするから見ててね?」
その時点ですでに可愛いので、飼い主はほぼ負ける。
十中八九、愛猫の要望通りにかまってしまう。
愛猫たちがゴロンと寝転がろうとする時点で「かわいい!」と言い続けた末路がこれである。
愛猫たちは日々、飼い主がよりかまってくれるように高度なテクニックを磨いているのだ。
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愛猫のゴロンにまつわるテクニックは他にもある。
実は、飼い主である私は少し潔癖気味。
帰宅後はすぐには猫部屋に入らず玄関で着替えている。
これは多少の潔癖と、外の菌を持ち込んで愛猫たちに感染させないための配慮でもある。
飼い主が着替えている間、愛猫はリビングのドア越しに鳴き続ける。
リビングドアの一部がガラスになっており、ガラス越しに私の姿が見えているからである。
そこで愛猫は気づいた。
「ゴロンしたら、飼い主はすぐ来るのでは?」
やってみた。
ゴロン。
飼い主は当然「かわいい!!」となり、半裸のままドアを開けて撫でる。
その日から猫は学習した。
飼い主が帰宅すると、すぐ首をかしげてゴロン。
これをしたら飼い主はすぐにドアを開けてくれる。
着替え前の状態のときはドアを少しだけ開けて手だけ差し入れて撫でてくれる。
撫でられた愛猫は幸せそうな顔をする。
そんな愛猫を見ると飼い主も幸せな気持ちになる。
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さらにある日、猫はさらに進化する。
「出かける時にゴロンしたら、飼い主を引き留められるのでは?」
まさに悪魔的な発想。
飼い主、出社前。
「じゃあ行ってくるね。バイバイ」と言うと
愛猫がゴロン。
当然撫でる。
しかし家を出る時間は迫っている。
「ごめんね。行かないといけないんだよ。早めに帰ってくるから」
そう言って立ち上がると──
愛猫、再びゴロン。
もちろん、再び撫でる。
最近はこれを3回くらい繰り返してから出社している。
正直、一生愛猫に勝てる気がしない。
それもまた幸せ。
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